Teraチップを搭載したPCoIP 専用クライアントです。
チップの種類のよって、2ポート出力と4ポート出力の物があります。
2出力の物はDP+DVIの製品が多いのですが、4ポートの物はDPx4、DVIx4の製品などもあります。
なお、国内では見かけないですが海外ではRJ45のLANポートの代わりにオプティカルLANのコネクターが付いた製品もあります。
ゼロクライアントはPCoIP Ultraには対応していないので旧型のクライアントと思われるかもしれませんが、OSの影響を受けるソフトクライアントに比べて抜群の安定性があるのでおすすめです。
主なスペック
特徴 | TERA2321 | TERA2321 |
---|---|---|
画面数 | 2 | 4 |
最大解像度 | 1x 3840×2160 (DP モデルのみ) 1x 2560×1600 2x 1920×1200 | 2x 3840×2160 (DP モデルのみ) 2x 2560×1600 4x 1920×1200 |
ディスプレイI/F | DP1.1a DVI | DP1.1a DVI |
USBリダイレクト | USB2.0 | USB2.0 |
ピクセル性能 | 最大130Mpps | 最大250Mpps |
形状 | デスクトップ All-in-one | デスクトップ All-in-one |
オーディオ | 双方向ステレオ | 双方向ステレオ |
タッチスクリーン | シングルタッチ | シングルタッチ |
消費電力(本体のみ) | 6W | 12W |
ゼロクライアントは、RWC、Teradici CAS Agent、Amazon Workspaces、VMware Horizonに接続可能です。
なお、AWS、Azure、GCPには、Graphics Agentがインストールされたインスタンスが用意されているので、ゼロクライアントさえあればセキュアなクラウドWSが簡単に構築できます。
ゼロクライアントは、PCoIPプロトコル専用のチップが搭載されているだけで、CPU、ディスク、OSが搭載されていません。
それ故に、この製品が盗難に遭ったとしても重要なデーターを抜き出すことは出来ません。
ただし、利便性を求めてオートログインを有効にしていると、誰でも接続出来てしまいますので注意しましょう。
ゼロクライアントの設定
ゼロクライアントの設定は、起動した画面から設定を行うか、WebブラウザからゼロクライアントのIPアドレスを開いて行います。
Management Consoleを使用すると、複数のゼロクライアントの一括設定、ファームウェアアップ、自動セットアップなどが行えます。
対応OSについて
ゼロクライアント自体にはOSが搭載されていないので、ゼロクライアントを動作させるために必要なOS条件はありません。
ホスト側がPCoIPを話せればどんなOSでも接続可能です。
最新のファームウェアは、Teradici社のサポートサイトからダウンロードできます。
ファームウェアのアップデートについて
ファームウェアのアップデートには、Desktop Accessのライセンスが必要です。
基本的に接続先のファームウェアやAgentのバージョンに合わせてアップデートを行います。
VMwareHorizonへの接続はVMwareのメジャーバージョンが2つぐらい上がっても平気なのですが、Teradiciでは、ファームウェアが開発されたときのバージョンしかテストをしていないので動作を保証されていません。
以前は、VMware Horizonは買取だったのですが、現在はTermライセンスとサブスクリプションになっています。
いずれの場合もお金を払ってバージョンを固定し続けるというのは損な気がするというのがユーザー身上だと思います。
結局のところHorioznのバージョンアップの回数が増えて、ゼロクライアントのファームウェアもそれに合わせてバージョンアップをしていくという未来しか見えません。
ゼロクライアントもRWCと同様に購入後すぐにTeradiciに申請すれば1年分のDesktop Accessのライセンスがもらえます。
最後に
本来、PCoIP Ultraの必要なユーザーはそこまで多くないはずなのですが、みんな最新のプロトコルだから性能がいいと勘違いしているところあります。
H.264で圧縮してネットワークの帯域を減らしたいという理由で使うのはまだわかりますが、4K 30fpsの動画再生が必要なユーザーはどれだけいるのでしょうか?
PCに比べて遙かに頑丈(故障する部品が少ない)でセキュアなゼロクライアントは、フルHDの環境で使用するには最適な端末だと思います。