PCoIPに対応したソフトウェア、ハードウェアはいくつかありますが、それらは一部をのぞいて互換性があり様々な組み合わせで使用することが可能です。
それぞれどの様な物があるか見ていきましょう。
ホスト
デスクトップの画面をキャプチャーし、圧縮、暗号化してクライアント側に送る機能を有したハードウェアおよびソフトウェアです。
ホストには以下のタイプの物があります。
RWC
Remote Workstation Cardの略称。Teradiciの開発したPCoIP専用チップを搭載した拡張カードです。
TERA2220、TERA2240の2種類のチップがあり、それぞれで最大2画面および4画面の入力が可能になります。
このカード単体で、PCoIPの処理を行う為システム側に負担がかかりません。OSにほぼ依存しないため、電源が取れればグラフィックスカード以外の映像をキャプチャーして転送可能です。
PCoIP Ultraには対応していません。
元々は2560x1600 60Hzの入力までの対応でしたが、ファームウェアのアップデートによって4K 30Hzでの入力にも対応しました。詳しくは、Remote Workstation Cardのページを参照してください。
CAS Agent
RWCに搭載されているPCoIP専用チップの機能をCPUで実装したソフトウェア。
現在のところ、Widnows, Linux, Mac版がリリースされています。
PCoIP Ultraが新たに追加されており、RWCより高解像度、高フレームレートが可能になっています。GPUによるエンコードにも対応し、H.264でのエンコードも可能で、ネットワークの使用帯域を減らすことも出来ます。
Amazon Workspaces
以外かと思われるかもしれませんが、Amazon Workspacesは、送信プロトコルとしてPCoIPを選択した初めてのパブリッククラウドのDaaSです。
通常は、Amazon Workspacesのクライアントを使用しますが、ゼロクライアントおよびソフトクライアントからもアクセス可能です。
VMware Horizon
VMware Horizon Agentは、PCoIPプロトコルが使用できますが、世代が違うため残念ながらPCoIP Ultraに対応した新しい製品との互換性はありません。ゼロクライアントはHorizonのエージェントに接続可能ですが、HorizonのクライアントでPCoIPのAgentにアクセスすることは出来ません。
クライアント
ホストから送られてきたリモートデスクトップ画面の差分データーを復号し、解凍、既存の画面への合成を行います。
ゼロクライアント
CPUなし、ディスク無し、OSなしの全て無しの「ゼロ」クライアント。
PCoIP Ultraには対応していないため、CAS Agentに接続しても、SSE4.2でのエンコードしか使用できません。
RWCと同様にTERA2321, TERA21402の種類のチップがあり、それぞれ最大で2画面および4画面の表示が可能です。
元々は2560x1600 60Hzの表示までの対応でしたが、ファームウェアにアップデートによって4K 30Hzでの表示も可能になりました。詳しくは、ゼロクライアントのページを参照してください。
Teradici Software Clients
Windows, Linux(CentOS), macOS用に提供されていいます。RWC、CAS AgentおよびAmazon Workspacesに接続可能です。
Teradici Mobile Clients
iPad OS, Android Tab(ChromeOS含む)用に提供されています。RWC, CAS Agentに接続可能です。
VMware Horizon Client
PCoIPプロトコルを扱うことは可能ですが、CAS Agentにはアクセス出来ません。RWCはHorizon Agent経由でアクセス可能です。